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情報通信を支えるソフトを開発するシステムインテグレーターが挑む、日本の誇る伝統芸能に生かすICTソリューションとは
NTT コムウェア株式会社
代表取締役社長 海野 忍

高度な技術で培った信頼を生かす
ソフトウェアのエキスパート集団

企業のビジネスを先端の技術で成功へと導き、便利で豊かな暮らしを実現するICTソリューションを提供するシステムインテグレーター(SIer)として、日本の通信インフラを支えるのがNTTコムウェア株式会社だ。
「当社はNTTグループの通信ネットワークを実現させるソフトウェアを作ってきた組織と、企業経営に必要な財務・人事等の情報システムを設計・開発・運用・保守してきた組織が統合して誕生しました。情報通信事業を支えるソフトウェアのエキスパート集団として、通信インフラをシステム面で24時間365日途切れることなく支え続けてきた技術力とノウハウを核に、社員がそれぞれの分野でプロフェッショナルになることを通じて、常に最適なソリューションを提供しています」(海野氏)
同社は培ってきた技術力と先進の開発力で高い品質と信頼性に応え、NTTグループの中核企業を担うSIerとしてさまざまなICTソリューションを展開している。

NTTグループを支える中核企業
新たな領域のビジネスも開拓へ

同社のミッションはNTTグループの情報戦略を練るCIO(Chief InformationOffi cer)補佐、キャリア向けSIer、自立したSIerの3点に大別される。 「当社はNTT持ち株会社の推し進めるグループ内のCIO的な役割をサポートする使命を担っています。また、キャリアSIerとして、各NTTグループが必要とするシステムの構築を実現しています。さらに、グループ内で培った高度なノウハウをグループ外にも生かすことで、新たな領域で独自のビジネスを開拓していくこともミッションとして捉えています」(海野氏)
流行の技術を追い求めるのではなく、誰もやっていない領域を自ら開拓し、新たなICTソリューションを生み出すことも同社の大きな使命だ

伝統芸能の世界にICTの技術
多言語字幕システムを開発

日本の誇る代表的な伝統芸能のひとつとして挙げられる能楽。おおよそICTとは遠くかけ離れた世界と考えがちな領域にも、同社ならではの優れたソリューションを生かす取り組みが始まっている。
「舞台の動きに合わせて詞章(せりふ)や解説をタブレット端末に配信し、能楽を分かりやすく鑑賞できるガイドサービスとして多言語字幕システムを開発しました。現在は実用化に向けたトライアルを実施しています」(海野氏)
これまで敷居が高く、なじみの少なかった若年層も能楽に親しめる環境を実現。舞台と連動する解説をリアルタイムに見ながら能楽が楽しめる。また、海外からの観光客にも対応する多言語対応で、誰もが能楽の醍醐味を堪能できる。
「画面の明るさが他の鑑賞者が気にならないように、黒地に白文字を表示したり、舞台に注目するシーンでは操作をロックするなどの細かな配慮も盛り込んでいます。能や狂言で実績を積み、将来は歌舞伎やミュージカルなどにも応用していきたいと考えています」(海野氏)
同社は多言語字幕システムを、2020年に向けてスポーツ観戦や観光バス内のサービスなど、インバウンド向けの活用にも広げていく方針だ。
同社はNTTグループの中核企業として大きな役割を果たすとともに、同社にしか実現することのできない得意分野をさらに成長させ、ICTソリューションで未来を切り拓いていく。

※「賢者の選択」より転載

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