- 暮らしのために、地球のために、「紙」だからこそできることに挑む
- 中越パルプ工業株式会社
ベストセラーになった小説、台所のキッチンペーパー、毎朝手に取る新聞紙、おやつに食べているアイスのカップ…
私たち中越パルプ工業が生産している紙製品は、皆さんの日常のとても身近なところに浸透しています。
地球環境に対して、製紙業はネガティブなイメージがあるかもしれません。
しかし、実は非常にサスティナブルな循環型の事業を展開しています。
そして更なる紙の可能性を信じて、既存の製紙事業にとらわれないアグレッシブな挑戦を続けています。
製紙メーカーとして、木質原料をベースにしたサスティナブルな循環型の事業を展開しています。具体的には生活に不可欠な紙とその原料となるパルプの製造販売に、古紙を回収して再生紙への製品化、パルプの製造工程で回収した有機成分を主燃料としたバイオマス自家発電も行い、自社で使う電力の約8割はこの発電で賄っています。近年では未利用材を主燃料とした木質バイオマス発電事業による売電も実施。さらにパルプをナノレベルまで細分化した次世代素材のセルロースナノファイバーの開発など、新領域にも事業を拡大しています。
総合製紙メーカーとして印刷用紙や新聞用紙、包装用紙からアイスクリームやラーメンの食品パッケージの用紙、2024年から営業販売開始した衛生用紙など、多彩な種類の紙を手掛け、特に日本海側および中部地方で公共財として必要な新聞用紙を製造しているのは当社のみ。さらに当社の紙を採用した書籍が、大ベストセラーになったり、直木賞・芥川賞に数多く選出されたり、縁起がいいと多くの出版社で採用していただいています。大手製紙会社と比べ製紙用のマシンの規模が小さい分、柔軟にお客様のニーズに合った紙を作ることができ、適時改良を加えられるところも強みの一つです。
デジタル化の進展により紙の需要は一部減少していますが、書籍用紙の需要は復調し、教科書も全てがデジタル化されることはありません。何よりも紙は非常に有効な記録媒体であり、文化のバロメーターとも言われてきました。デジタルのようにデバイスの有無に左右されることがなく、1,200年以上昔から正倉院に所蔵されている巻物や古文書も現存するなど、文化を刻む意義と感動は紙ならではの力があり、その優位性が発揮される場面は多岐にわたります。
必要とされる企業であり続けるために、サスティナブルな資源であり、カーボンニュートラル素材として優れた特性を持つ「紙」を起点にした新たな製品開発を、お客様と一緒に展開していきたいと考えています。その一翼を担っているのがセルロースナノファイバー。軽さと強さを兼ね備えた特性から現在、スニーカーや化粧品、農業、清掃など様々な分野でその効果が確認され、環境ビジネスに新たな活路を拓く鍵になると感じています。
大手製紙メーカーと異なり、中越パルプ工業は全体で800名ほどの規模であり、その分家族的な雰囲気と、調和を大切にする社風があります。仕事には必ず前後の工程を担っている人がいるので、「次の工程はお客様」という意識と向上心、そして日頃から分かち合う思いやりの心を大切に、積極的にコミュニケーションを取りながら活躍してくれることを期待しています。
2023年から当社で新しく始めた家庭紙の製造管理を担当しています。家庭紙とはティシュやトイレットなどのジャンルで、オペレーターの社員が安全に働きやすい環境を作れるよう、メーカーとも相談しながら操業の改善や生産効率アップなどに努めています。トラブル防止や品質向上を目指し、毎日オペレーターとのコミュニケーションも大切にしています。
家庭紙の部門立ち上げ時から携わっていますが、社内で誰も手がけたことのない分野だったので、外部にも学びにいくなど試行錯誤の連続でした。設計・建設を手がけたマシンが稼働して初めて製品ができた時は、仕事で初めて嬉し泣きをしました。一番いい紙を届けようと取り組んでいるので、お客様から品質の良さを評価していただけたときは特に嬉しいですね。
紙の使用量は減少していますが、家庭紙をはじめ紙への需要がなくなることはないでしょう。紙だからこそ刻まれる記憶や紙独特の木の匂いなど、五感で感じ取れるものは多くあり、デジタルでは再現できない部分です。
一方で紙を作る=木を切る=環境破壊、というイメージを持つ人も多いかと思いますが、実は製紙会社は循環型企業です。伐採したら植林をして、製造過程で木質原料から抽出されるリグニンなどの有機分を、回収ボイラーで燃焼することで発生する蒸気を利用し、紙を乾燥させて…ととても循環しているのです。さらに当社は世界的な脱プラの流れの中で、紙の会社としてできることを模索し、セルロースナノファイバーなど新しい素材の開発・応用にも力を入れています。
入社してからはコピー用紙やクラフト紙など、様々なタイプの紙の製造現場を経験していました。それぞれがあくまでも「点」の経験でしたが、5年目の頃に、その数々の「点」がバッと「線」に繋がったと感じた瞬間があり、そこから非常に仕事が面白くなりました。
新しい家庭紙マシンはまだ稼働して2年目でトラブルも少なくありません。原因をしっかり追求して、深掘りして、ノウハウを蓄積するなどさらに成長していきながら、高効率の操業に近づけていきたいです。
私たちが作った紙は、お客様の工場で加工されてティシュやノートなど、最終製品になります。消費者の生活の様々な場面に関われるところが好きですね。また社内は社員同士の距離が近く、親しみやすい雰囲気が特徴です。仕事のやり方も自主性を尊重してくれるので「自分でやっている」という実感が持てる現場であり、同時に一人ひとりの将来を考えてくれているなと感じています。
紙の原料である木材チップを管理している林材部で、入社以来一貫して輸入した木材チップの管理に携わっています。私は輸入されたチップを受け入れるための打ち合わせ、入港の段取りから工場へ運搬するための現場への指示、チップの在庫管理などが主な業務になります。入社当初は先輩の指導のもと経験を積み、4年目になるときに独り立ちしました。
当社で輸入するチップは1船で4万トンを受け入れており、在庫や天候、コストなど様々な要素から受け入れのタイミングを判断しないといけません。特に海が荒れやすい冬にスムーズにできた時は達成感があります。そして、やはり自社製品が本になって書店に並ぶなど、仕事が可視化された時が嬉しいですね。例えば2024年の芥川賞受賞作品をはじめ、製品が採用されている作品が文学賞を受賞すると喜びもひと塩で、この嬉しさは何回経験しても変わりません。
SDGs実現のために必要な森林保全に、紙は持続可能な資源として大きく寄与できる産業です。森林は放置されると木が痩せてしまうため、紙を作るために計画的な伐採と植林を繰り返すことで保全され、炭素の固定や水源涵養といった重要な機能を維持することができます。
また、当社が製造している注目の新素材が、紙の原料となるパルプをセルロースファイバー化した「nanoforest」です。スニーカーのラバーソールに配合することで摩耗性を下げたり、農作物の保護剤に利用されたりするなど、今後の活躍が期待されています。
関わる人が多い業務のため、時には紙の品質と作業効率のバランスが難しい場面もあります。そのため、安定した操業を目指して現場との円滑なコミュニケーションを大切にしています。入社当初は仕事を覚えるだけで精一杯でしたが、今は少ないキャッチボールで仕事がスムーズに進められるようになり、社会に役立っている実感も持てるようになりました。
当社の強みの一つとして、環境に配慮した製品づくりが挙げられます。なかでも国産竹100%の「竹紙」の生産は、社会問題化している放置竹林の解決につながる取り組みであり、入社のきっかけにもなりました。他にも商品の購入が里山保全に繋がる「里山物語」など、地球環境に貢献する取り組みは魅力だと感じています。
紙の製造は非常に工程数が多いため、社内にはチームワークを大切にする風土があり、さらにアットホームな雰囲気で仕事の話からプライベートまで気軽に話すことができる環境も好きですね。
