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社会インフラを支えるリーディングカンパニー - 信越産業株式会社
信越産業株式会社は、コンクリート製品を作る工程に欠かせない「型枠離型剤」の製造販売を主力製品とする会社です。その他にも、補修材、仕上げ材、養生剤、塗料、防錆剤など、コンクリート製品を製造し、土木・建設現場で施工する時に必要となる色々な資材を製造、販売しています。コンクリート製品製造を行う工場向け離型剤の国内シェアは60%以上あり、その他の資材まで含めれば、日本のほとんどのコンクリート製品製造工場で当社製品が使われています。専業離型剤メーカーでは唯一全国に営業拠点、製造拠点を持つ強みを活かし、使われる環境や製造条件、お客様の要望にきめ細かく対応し、最適な離型剤を提供することで、コンクリート製品の付加価値と生産効率向上に貢献しています。また、生コンやコンクリートのあるところすべてが当社の活躍の場ととらえ、事業領域を拡げるための挑戦も行っています。
各部門の社員のインタビューから、仕事の意義、やりがい、会社の雰囲気、当社の手掛ける製品の可能性などをぜひ感じてください。
2017年に入社した佐藤。前職時代に信越産業と仕事のつながりがあったことをきっかけに転職を決めた。現在は営業として、主に千葉県・福島県のコンクリート製造工場を担当している。
「機械関係の仕事をしていましたが、自分はお客様と直接触れ合う仕事があっているのではないかと感じていました」と語る佐藤。そんな時、信越産業の社員と交流があり、入社を誘われた。会社のこと、仕事の内容を十分検討し、転職を決断した。決め手はどんなことだったのだろうか。
「メーカーなので最終的に自分で責任が取れるという点ですね。前職はメーカーの製造した製品をお客様にお届けする商社的な仕事で、何かあればメーカーに確認するということにもどかしさを感じていました」。転職後は帰宅時間も早くなり、家族と過ごす時間が増えたことも嬉しい点だという。現在の仕事は、側溝や斜面の擁壁、建物外壁、高速道路の床板などのコンクリート製品を製造する工場を顧客として、それぞれのニーズを的確にとらえ、お客様のニーズに合致した「型枠離型剤」や、副資材を提供することである。
「信越産業の営業として活動をしていて良かったと思うのは、その圧倒的な知名度とシェアの高さです」と佐藤は語る。営業エリアである関東地方のコンクリート製品工場の7~8割と取引があるという。お客様にもすぐ顔を覚えてもらうことができ、まだ製品に関する知識がなかった頃、分からないことをお客様から教えてもらうこともあった。「この業界は保守的で堅実さを重視する会社が多く、“変える”ことに抵抗があることが多いです。お客様のところに常に顔を出して信頼を築き、お使いの離型剤に不具合が発生した時にすぐに相談してもらえる関係を作る努力をしています」。そのため、時にはお客様と世間話だけして帰ることもあるという。
将来の目標を聞いてみた。「“コンクリート診断士”の資格を取得することです。この資格があると、老朽化してクラック(ヒビ)が入ったコンクリート製の橋などを診断し、補修方法を提案することができます。高度経済成長期に作られたインフラは、更新時期を迎えてるものが多くなっています。これらの補修は、今後大きな市場になることが予想されるので、力を入れて行こうと考えています」。
毎年のように災害が起きる状況になり、社会資本の整備そして人命や財産を守るためにコンクリートはこれからも必要とされ続ける。そのために常に新製品や新規事業の開発に取り組んでいくのが自分の使命だと、佐藤は考えている。
金子は、信越産業中央研究所で研究・開発に携わっている。主力商品である「型枠離型剤」の研究、開発、改良だけでなく、コンクリートの表面が乾燥してしまい、水と反応して固化する作用を阻害するのを防ぐ乾燥防止用の表面用塗材、コンクリート製品の欠損を補修する補修材など、対象は広い。
「コンクリート専業とはいえ、対象は幅広いと思います」と金子は語る。研究のむずかしさと面白さを聞いた。
「使用する地域やそれぞれのコンクリート製造工場のやり方によって、求められる離型剤の性質は変わります。使用される場所に合わせて原料を調合し、最適な性能の離型剤を提供するのが本当に難しいです」。
信越産業には業界トップクラスの規模で離型剤の集積データがあり、金子は研究に役立てている。様々な性能のバリエーションをもった離型剤を作り、最適と考えたものを納品するのだが、お客様から「綺麗にできました」と言われた時には大きな手ごたえを感じるという。
「時には私たちも離型剤が使われる現場に立ち会うこともあります。離型剤の使われ方、効果のなどを実際に確認し、より現場に適した製品づくりに反映させています」。なぜ信越産業は全国のお客様に、ニーズに応える最適な離型剤を届けることが可能なのだろうか。
「北海道から熊本まで全国に営業拠点があることが強みにつながっています。各拠点の営業担当がお客様のニーズを把握し、納品した製品の情報を集約しています。新たな離型剤開発の依頼があると、その情報の中から要求された性能に近い製品を選び、必要があればお客様の要望に近い製品に改良・調整してお届けします」。蓄積された情報のおかげで、最適な製品を素早くお客様に届けることが可能になり、さらに信頼されるというサイクルを実現している。
「研究所のメンバーは4名。研究所長、主幹研究員2名、そして私という構成です。明るく話しやすい職場です(笑)。役職に関係なく意見交換を行うことができ、風通しのいい環境だと思います」。そんな環境も、高い研究力につながっているのだろう。信越産業で仕事をしていて良かったことは何だろうか。
「自分が製作に携わった製品が現場で使用され、橋やトンネルなどの構造物になることですね。頑張った仕事の成果が、公共の場で使われ、社会の役に立っているのを実感できるのは、とてもうれしいことです。公共インフラの老朽化への対応など、コンクリートを使った製品や補修技術へのニーズは今後さらに高度化すると思います。それに応え、新たな製品などの開発に携わり、社会を支える力となっていきたいと思います」。
2020年4月、清水は食品製造の工場から信越産業の工場に転職した。「面接で社長にお会いした時、社員を大切にする方だと感じました」という清水。元気でバイタリティ溢れる様子が、これまで想像していたいわゆる“社長”のイメージと違ったという。「今の仕事は、工場でチームの一員として型枠離型剤の生産工程に携わっています。前職とは全く違う内容なので一つひとつ勉強しながら仕事を覚えているところです」。ドラム缶の運び方も覚え、フォークリフトの運転も作業に必要になるため免許を取得した。仕事に必要な資格取得にも前向きである。「まず、コンクリートを扱う仕事に必須な“コンクリート技師”を取得してコンクリート製造に関する基礎的な知識を身につけたいです」。前職では残業が多く、スキルアップの時間を取ることが難しかった。資格に向けて勉強する時間が取れる環境はありがたいと清水は語る。
「型枠離型剤には油性、水性、油状水溶性の3種類があり、私は油性の製品を製造するグループに所属しています」。原料を計り配合する「計量者」、原料をタンクに投入する「投入者」、ドラム缶に製品を詰める「充填者」の3つの役割があり、ローテーションで担当することで、全ての製造工程を理解していく。入社して日が浅いが、有効な提案があれば受け入れられる雰囲気があるという。「前職の工場で学んだ知識を活かし、作業がしやすい現場のレイアウトや、衛生を保つ機材の導入を提案したところ、先輩方に検討してもらえました」。一つひとつ仕事を覚え、ひとつの仕事を任せてもらったときに達成感を感じたが、自分の提案で職場の環境を変えられたときには、「認めてもらえた」と感じ、社員を大切にする会社だという事を実感できたという。
清水には、取得を目指しているもう一つの資格がある。「“日商簿記二級”を取りたいと考えています。直接今の仕事に関係するものではありませんが、簿記の知識があれば工場内の事務の仕事の理解にも役立つのではないかと考えています」。現在工場内では一人のスタッフが受発注の管理業務を担当している。その人の負担を軽減するために役立つのではないかと考えているそうだ。業務における目標はどのようなものだろうか。「当面はチームのリーダーです。その次は生産課長として離型剤を製造している3つのグループのまとめ役になりたいですね。これからも成長していく会社だと思うので、一緒に成長していきたいと考えています」。
時代がどれだけ変わろうとも、社会に必要とされるインフラ事業という仕事。
ビルや橋梁、住宅や道路など、様々なコンクリート製品に欠かせない離型剤で、
業界トップシェアを誇ります。自らの仕事が、社会を支えるやりがいを共に味わいましょう。